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1日1分 家トレ ロー&エクスターナルローテーションで肩関節痛や姿勢を改善しよう
こんにちは!理学療法士のキカイヤクシです。
今回はすごく繊細な肩関節の運動について簡単にできる運動をお伝えします。姿勢改善や、ゴルフの可動域拡大にもってこいの運動です。
こんな方におすすめ!
- 慢性的な肩の痛みがある方
- 猫背や巻き肩など、姿勢が気になる方
- 肩こりがひどい方
- 肩の動きをスムーズにしたい方
- スポーツなどで肩の安定性を高めたい方
- 五十肩(肩関節周囲炎)のリハビリを行っている方(※医師や専門家の指示に従ってください)
ロー&エクスターナルローテーションとは?
この運動は、うつ伏せの姿勢で腕を引き上げ、さらに外側にひねる動作を組み合わせたエクササイズです。主に以下の筋肉をターゲットにしています。
- 菱形筋(りょうけいきん): 肩甲骨を背骨に引き寄せる筋肉。姿勢保持に重要です。
- 僧帽筋(そうぼうきん)中部・下部線維: 肩甲骨を安定させたり、引き下げたりする筋肉。ここが弱いと猫背になりやすいです。
- 棘下筋(きょくかきん)・小円筋(しょうえんきん): 肩関節を外側にひねる筋肉(ローテーターカフの一部)。肩の安定性に不可欠です。
これらの筋肉を鍛えることで、様々なメリットが期待できます。
この運動のすごいメリット・ベネフィット
- 肩の痛みの軽減: 肩甲骨周りや肩の後ろ側の筋肉(特にローテーターカフ)を強化することで、肩関節への負担が減り、安定性が向上します。これにより、痛みの軽減につながることが期待できます。
- 姿勢改善(猫背・巻き肩): 肩甲骨を引き寄せる筋肉や、肩を外に開く筋肉を鍛えることで、丸まった背中や内側に入った肩(巻き肩)を正しい位置に戻す助けとなります。美しい姿勢は見た目の印象も良くします。
- 肩関節の安定性アップ: 肩は非常に可動域が大きい反面、不安定になりやすい関節です。ローテーターカフなどのインナーマッスルを鍛えることで、関節が安定し、スポーツ時のパフォーマンス向上や怪我の予防につながります。
- 肩の動きがスムーズに: 固まりがちな肩周りの筋肉を動かすことで、血行が促進され、肩関節の可動域改善にも役立ちます。
- 五十肩のリハビリにも: 炎症が落ち着いた時期の五十肩のリハビリとして、肩の機能回復のために行われることもあります。(※必ず専門家の指導のもとで行ってください)
【重要】効果を最大限に!丁寧な運動方法ステップ解説
画像の動きを参考に、より効果を高めるためのポイントを詳しく解説します。正しいフォームで行うことが何よりも大切です!
準備するもの:
- ベッド、または高さのある安定した台
- (慣れてきたら)軽いダンベルや水の入ったペットボトル(最初は何も持たずに行いましょう)

基本姿勢:
- ベッド(または台)の端に、エクササイズを行う側の肩が少し外に出るようにうつ伏せになります。
- 顔は楽な方向(下向きか、エクササイズする腕と反対側)に向けます。
- エクササイズする腕は、力を抜いてベッドの横にだらんと垂らします。
運動ステップ:
(1) ローイング(腕を引き上げる)
- 息を吐きながら、 肩甲骨を背骨に向かって「内側に寄せる」意識で、肘を曲げながらゆっくりと腕を真上に引き上げていきます。
- 肘の角度が約90度になるところまで上げます。
- 【最重要ポイント!】
- 肩をすくめないこと! 耳と肩の距離を保つように意識しましょう。肩をすくめてしまうと、首や肩の上部(僧帽筋上部)に力が入りすぎ、逆効果になることがあります。
- 腕の力だけで上げようとせず、**背中の筋肉(肩甲骨の間あたり)**で引き上げる感覚を大切にしてください。
(2) エクスターナルローテーション(腕を外にひねる)
- (1)で上げた肘の高さと角度(90度)をキープしたまま、息を吸いながら、 前腕(肘から先)を床と平行になるまで、ゆっくりと外側にひねり上げていきます。(手の甲が天井に向かうイメージ)
- 【最重要ポイント!】
- 肘の位置が下がらないように注意してください。肘の高さを保つことが、肩の後ろ側の筋肉(棘下筋など)を効果的に使うコツです。
- 肩の後ろ側(肩甲骨の外側あたり)の筋肉が使われているのを感じましょう。
(3) ゆっくりと戻す
- 息を吐きながら、 ひねり上げた前腕をゆっくりと元の位置(**(1)**の肘を上げた状態)に戻します。
- 息を吸いながら、 さらにゆっくりと腕を下ろし、最初の位置(だらんと垂らした状態)に戻ります。
回数と頻度:
- まずは 10回を1セット として、左右それぞれ2~3セット を目標に行いましょう。
- 痛みを感じない範囲 で行うことが大前提です。
- 週に2~3回程度、継続することが効果への近道です。
- 慣れてきて楽にできるようになったら、回数やセット数を増やしたり、500mlのペットボトルなど軽い負荷から試してみましょう。
注意点!必ず守ってください
- 運動中に強い痛みを感じたら、すぐに中止してください。
- 肩を動かすと激痛が走る、腫れや熱っぽさがある(急性期の炎症)場合は、この運動は行わないでください。
- 持病がある方や、痛みが強い場合は、必ず事前に医師や理学療法士にご相談ください。
- 正しいフォームが最も重要です。鏡で確認したり、ご家族に見てもらうなどして、フォームを意識しましょう。特に「肩をすくめない」「肘の高さをキープする」点に注意してください。
まとめ
「ロー&エクスターナルローテーション」は、肩の痛みや姿勢の悪さ、肩の機能低下に悩む多くの方におすすめできる優れたエクササイズです。
正しい方法で継続することで、肩周りの筋肉が強化され、つらい症状の改善や、より快適な日常生活につながるでしょう。
ぜひ今日から、あなたのセルフケアの一つに加えてみてくださいね。無理せず、ご自身のペースで続けていきましょう!
免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスに代わるものではありません。特定の症状については、必ず医療専門家にご相談ください。
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